偽りの仲、過去への決別
だからこそ、自分に対して、理解とよそ者を受け入れてくれる人間と仲良くなった。 カズが、友達を選ぶことは最初のうちは不可能に近かった。 しかし、時間とともに、ゆっくりと環境に順応すると、大体の人間関係がわかった。 その時、客観的立場から、主観的立場に切り替わるカズであった。 一気に積極的になったカズは、友達を増やしていった。 地元の人間が、この場所で生まれ、当たり前のように住んでいるのが、カズにとって悔しくもあった。 何もかも先に行っているような気がしてしょうがなかった。同じ行いをしても、不利な思いがした。なぜなんだろう。 その土地にいる歴史が浅いからか、だから信用がないのか。 カズは、その土地にいる人間と真剣に付き合い、信頼を得ることが、結局一番の近道だと思った。 友達を作り、人間関係を築くには、いかにその土地に溶け込まなければならない。 地元を知ることは、いろんな意味で素晴らしいことだ。ここから、いろんな人と出会い、地元の人とカズは人間関係を築いた。カズは、松山という素晴らしい友達を得た。