先生が最初で最後だよ
まいは質問と違う事を言っている。
そして、とっても寂しそうな顔をした。
「まい?」
「でもね…先生が担任じゃないほうが良かった。」
「なんで?」
まいが涙を溜めて、「ばいばい」っと手を振ってきた。
「まい?どうしたの!?」
まいはクルッと理奈に背中を向けると、家路を走って行った。
「私がなんか悪いことしたかな。」
カバンの中に入っているはずの携帯を探す。
が、ない。
「教室だ………………。」
学校まで徒歩5分はこんな時に役に立つ。
理奈は来た道を黙々と戻る。
「岡田?」
急に声をかけられ、ビクッと肩が飛び上がった。