先輩は今どこへ?
入学

始めまして中学校

【媛華side】

『おおおぉぉぉぉぉ』
どこからどことな聞こえる声。
私は今高城中学校前にいる。
それから私は今日からここの生徒になる。
ぴかぴかの制服に身を包んだ私。
とっても不安と期待が押し寄せる。
昔の小学校の子とはばらばらになって行った。
私は中学受験をした。
だからあんまりこの中学校という集団に期待はしていなかった。
最初に出来た友達は綾乃。
原田綾乃。
その前に私の自己紹介だよね。
樋口媛華。B型。12月01日生まれ。いて座。
私は、みんなより知恵遅れなんだ。ちょっとだけね。
私はおにいちゃんがいる。
樋口諒輔。2つ上のお兄ちゃん。中3
樋口康輔。6つ上のお兄ちゃん。高3
ふたりとも今年受験なんだ。
でも私は恋してる。2つ上のお兄ちゃん諒輔に・・・・。
こんなこといけないのは分かってる。
でもかっこいいなんてすごい学校中でも人気者で、綾乃にも人気があって・・・。
私は近づいてとかはいけない存在。
お兄ちゃんとかも2人で内緒で生活してるから、お兄ちゃんの友達も、私の友達もお兄ちゃんだという事も知らないし、私が妹だってことだってあかされてもいない。
だから他の人は何も知らない。何も知ってほしくない。だからこの関係は
・・・・・・秘密・・・・・・
諒輔。私は諒輔のことが好きなんだよ。
何で気づかないの?
なんで恋人なんていってくれないの?
恋人には・・・・彼女とも言ってくれないの?
寂しいよ。辛いよ。
諒輔。なんで分かってくれないの?
すきだよ。
そんなことを思いながら、私は入学式を迎えた。
クラスは綾乃と一緒。安心した。安心したけどつかの間。
「げっ。垣ノ内逞!!!最悪なんだけど・・・・なんで受験してるの?」
そこには小学校時代に私の制服盗んだりリボンをネクタイに替えてしまったり、さんざんなめにあわされた垣ノ内逞。
私は逞が嫌いで逃げたくて逃げてきたのである。
『いやっ。だってここ進学校だし・・・・ここにいれば何かしらいい内申もらえると思って・・・・。ほらっ駅も近いしなっ!!』




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