彼岸花
半年目の奇跡
聖人の葬式などが終わりあれから半年という月日がたっていた。
雪は鼻歌まじり自宅のキッチンに立っていた。
『はい出来ましたよー。』
とご飯を仏壇の前に置いた。
『今日は聖人の好きな炒飯ですよ。しっかり食べて向こうでもしっかり働いてね。』
帰ってくる事のない会話を終わらせて今度は花の水を取り換える。
その花は聖人の好きだった彼岸花。
ずっと枯らさないように育てている。
自然と雪もこの花が好きになっていた。
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