草食系俺様男子
何様?俺様。
ギュ
ん?
「っ!い、痛い!!」
今吉君と仲良く握手を交わした。……はずなのに。
今吉君の手はだんだん力が入ってきて、最後には手の骨が軋むくらいに。
手をブンブンと振って放す。
「ちょっ、何す…っ!」
真っ赤になった右手をさすりながら、思い切り顔あげた、ら。
整った顔がまたもや目の前にあって。
「……」
「この俺が仲良くしてやるっつってんだから、ありがたく思えよ。」
「はあ!?」
な、なんなのコイツ!
かっこいいと思えばこの態度!?
やっぱ無理!
好きになりかけてた私が馬鹿だったのかも!
「じゃ、俺は今から寝るから」
そう言いながら私の頭をクシャッとした。
そして、欠伸をしながら自分の席に着く今吉君。
「な、なんなのアレ…」
「ごめんね〜。あいつ、元々ああいうヤツだから許してやって」
「へっ!?」
クシャクシャにされた頭を直しながら呟くと、横から声がした。
「えっと〜、俺の席はっと」
その人物を見てみると、これまたカッコイイ人物が立っていた。
だけどいかにも遊び人って感じ。朝の義人先輩を思い出す。
…っていうか、誰?