お姫様の憂鬱†王子様の愛情



もうそろそろだと思っていた。

ユアリス=ティアル=ディクトリア

もう少しで17歳。


他の国の娘たちは16歳になると同時に結婚させられたと聞いていたから。


ユアリスは遅いくらいなのだ。



けれど、本音では…まだわたしは結婚させられないと思ってた。


だってティアル国は発展国だから。

他の国に嫁がなくても、十分豊かなんだもの。



「まぁ~!!物分かりのいい娘で母様嬉しいわ」



正直、目の前の美しい母親が喜ぶ姿を恨めしく思うが、国の王の娘に選択権なんてない。



< 3 / 31 >

この作品をシェア

pagetop