雪情
【推理の末にー4】


種類の違う
荻原や川上の銃弾では

小川の銃に
弾を入れることが
できないので、

白井は弾を詰めるために
小川の荷物をあさった。







「ん?
間違えたかな?

これ
大久保さんの荷物か?
暗くてよく見えねえ」






田崎が近付いて
確認をした。







「いや、
小川さんので
合っておるぞ?」







「そうか。

じゃあ、
小川と大久保さんって
同じ銃を
使っているんだな」






「どういう事かね?」







「ほら小川のこの弾、
大久保さんの弾と
同じだよ」







それを見たが、

田崎はサッパリ見分けが
つかなかった





「なんでこれが、
大久保さんと同じ弾だと
分かるのかね?」







「さっき大久保さんが
見せてくれた
銃弾の詰まった
綺麗なケース。

あの中にある
弾見せてくれただろ?」






それは一瞬の話。


しかし、
白井は覚えていた。





カモシカの事も
そうだったが、

白井は
かなり記憶力がいい男だ







「だから弾が同じなら、

大久保さんの銃でも
これ使えるよな」







「………!!!!」






田崎は固まった。





そう、
喉に突っかかっていた
思いが、

今、全て開放されたのだ







まさか……?
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