Painful Love※修正完了※
拓斗に出会ったのは大学に入ったばかりの頃。
たまたま講義で近くの席に座っていた人達が適当に集まった中に私や拓斗がいた。
『せっかく同じ学科なんだからさ、仲良くしようって事で皆でカラオケ行かない?』
そう言われて、私は笑顔で頷いて参加する人達の輪に加わった。
大学近くのカラオケ店。
私は同じ高校から来た友達と参加した。
団体と言うことでいつも利用する部屋とは違う大部屋。
そこに男女合わせて10人が居座る。
「じゃあ、1人ずつ挨拶しよっか。名前と、出身と、それから一言言ってー」
私や友達を誘ってくれたいかにも盛り上げ役が似合っている男子がマイクを持って発言する。
その声に盛り上がろうと周りは拍手。
さすが大学。
違う市、県から来ている人は珍しく無かった。
次々と自己紹介が進んで隣の人へと渡されていくマイク。
そして、そのマイクは私のすぐ隣にまで来ていた。
どうしよう。
何を言おうかな。
頭の中で何て言ったら良いのか考えながらも、
隣の人の自己紹介を聞こうと体を傾け見る。
隣の人はスッと立ち上がってマイクに視線を落とす。