遥かなインド
ふっと空を見上げると

雲が流れていてカラスがカァカァと数匹羽ばたいていく。

私は借家のベランダに出て

一服吸おうとライターの火をシュポっと出した。

急に日差しが私の頭に差し込んで東から太陽が出てくる。

−朝だ

田んぼの向こうにある線路から
−カタンコトンと電車が走る音がし始め 

窓の直ぐ側にある道路では
耳にイヤホンを付けながら厚手のジャンパーを着てウォーキングをしている人、
大きな押し車いっぱいに野菜をたくさん積んでどこかへ向かおうとしている年老いたおばあさん。

黄色い帽子を被り赤と黒のランドセルをしょって一緒に歩く小学生の男の子と女の子

いつもと変わらないごく当たり前に窓から見える風景が私は嫌いだった。
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