アクアマリンの秘密
「え…?」

「ごめんね。こんな大事なことを話さなくて。
オレは…人を殺めた罪人だ。」


吐き出すように、絞り出すようにそう呟いた白斗さん。
あたしはなんだか胸が苦しくて白斗さんから目を逸らした。



「ようやく認めたか…
8年間逃亡した罪と合わせて終身刑にしてやる。
そこの者、白斗を牢へ。」

「はっ!!」

「そなたたちも牢へ行くか?」

「椿様。」

「お前には口をきく権利さえ、もはや与えられない。」

「これだけはどうしても今、言わせてください。
彼女は…アクアマリンの正当な血筋をひく者…アクアマリンの姫君です。
そして彼らは共鳴石を探して旅をしているのです。
世界を…救うために。
ですから…彼らは自由にしてあげてください。
オレはどうなっても構いません。」

「アクアマリンの正当な血筋…?
その証拠は…?」

「星来、ペンダントを出すんだ。」

「はい…。」



あたしはペンダントをはずし、椿様に見せた。



「ほぅ…これは確かに本物だ。
そして…よく見ればそなたの青の髪と瞳はアクアマリン特有のものだな。
…よかろう。白斗以外の5人はディープオーシャンで保護しよう。
ようこそ…アクアマリンの姫君よ。」

「えっ?あ…はい。」

「そなたの『力』、実に興味深い。
ついて参れ。」



< 114 / 678 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop