アクアマリンの秘密
【蒼刃side】


忘れてた…あいつの能力。



「ねぇねぇ蒼刃!!
一体何考えてたの?なんで星来、あんな顔してたのー?」

「うるせぇな。あいつの表情の理由なんか俺が知るわけねぇだろ。」

「ふぅん…
ボクはてっきり…蒼刃の本心でも伝わっちゃったのかなって思ったんだけど?」

「はぁ?」


こいつ…、妙なところが鋭い。


「違うの?」

「何がだよ?」

「だから!!蒼刃が星来のこと、すっごく心配してたっていう気持ちがあんまり強かったから、ちょっと触っただけで伝わっちゃったんじゃないかって…
ねぇ当たってる?当たってるでしょ?」

「当たってねぇよ。大体心配なんかしてねぇし。
あいつがどっか行って襲われたら、助けに行かなくちゃなんねぇだろ?
その手間を省きてぇんだよ。俺は。」

「もー…意地っ張り!!そんなことばっかり言ってると、星来にホントに嫌われちゃうよ?」

「構わねぇよ。」


それにあいつは…やっぱり記憶がないみたいだしな。

俺にとって、一番大切な『始まりの記憶』が…。

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