アクアマリンの秘密
「なかったことにはしねぇからな。」

「え…?」

「お前が言ったことも、俺が言ったことも、全て。
…もう一生…離さねぇ。
忘れさせねーから。」





あたしを抱きしめる蒼刃の腕が強くなった。
だからあたしも強く抱きしめ返した。





「うんっ!!
絶対絶対忘れない…。
忘れても…思い出せる自信もあるし。」

「…調子いいな、ホント。」

「だってね、あたし…一番大切な…約束の言葉だけは忘れたことないんだよ?」

「約束の言葉?」

「初めて…あたしを助けてくれたときに蒼刃が言ってくれた言葉…。
『俺が守ってやるから。お前のこと、絶対。約束な。』
あたし、これだけは忘れたことないんだから。」


どんなに記憶が消されたって、この言葉だけはずっと…あたしの心の奥で一番に光ってる。
あたしと蒼刃の始まりの言葉。
蒼刃が初めてくれた…約束の言葉。


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