アクアマリンの秘密
「読心術って書いてあるんだねそれ。」

「え…だって…そう書いてありませんか…?」

「オレには読めない。」

「え…?」

「ボクにも読めないよー!!」

「えぇ!?」

「それ…古代の文字で書かれてるみたいだね。
考古学者とかなら読めるのかもしれないけど…オレや桃依にはそういう知識がないから…。」

「でもっ…あたしも考古学なんて勉強したことは…。」

「選ばれたから…読めるんだよ。
古語が分からなくてもね、魔導書が読ませてくれる。」

「魔導書が…。」

「ところで、星来が一番最初に知りたいと思ったのは読心術についてなんだね?」

「えっと…はい…。」

「どうしてかな?
だって…君は心が読めるんだからそれを学ぶ必要はないはずなのに…。」

「心は読めます。だけど…その力を完全に使いこなせるわけじゃないので…。」

「どういう…こと?」

「読みたくないものを読まない方法を探したくて…。」

「読みたくないもの?」

「はい…。」


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