恋色の紙ヒコーキ

溢れる想い

「あ、久哉からメールだ。」

「へ?何て…?」

「先に帰るってさ。お前らのラブラブっぷりには付き合ってられんって。」

「はぁ!?そんなラブラブしてなっ…。」

「そう?物足りない?」

「へっ!?いや…あの…そういう意味じゃ…。」

「そうなの?俺的には全然物足りないけど…。」

「へ…?」

「にしても…すごい人だよね…
俺たちも帰ろうか?」

「うっ…うん…。」


そう言って差し出された手を握る。

人気のない道を帰る。



あたしの頭の中にはさっき陽が言った言葉ばかりが蘇ってくる。
『俺的には全然物足りないけど…』

…って陽のバカっ!!
クリスマスのときの、あたしからキス…とか…
それだけでも充分恥ずかしかったのに…!!
ってか思い出すだけでも恥ずかしい!!


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