恋色の紙ヒコーキ
「あたし…陽の最後の試合、応援行けないってこと…?」


思わず口に出していた。


「まぁ…一回戦で負ければ関係ないだろうけど…
っていうかまぁサッカーも一回戦で負けたらお互いにお互いを応援することは出来ないってことになるかな…。」

「うそーっ!!」


すっごいショック…
でもそうだよね…
よくよく考えたら。

あれ?ていうかそもそも、なんで今まであたし、応援に行けてたんだっけ?


「ねぇ梨絵。」

「なにー?」

「あたしなんで今まで応援に行けてたんだっけ?」

「はぁ?それはまぁ負けたからよ。はるのほうが先に。
それに…意外と会場近かったのよね。チャリ5分くらい?
だからはるの試合が終わって速攻でチャリ乗れば普通に陽くんの試合には間に合ってたの。
でも今回は…チャリ1時間ってとこかな?」

「そんなぁ…。」


今回はあたしも負ける気はないし、練習も全然今までとは段違いにしてきてる。

だけど…

引退試合だからこそ…
応援には行きたかった…
のにーっ!!

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