Protect~守る~
今、教室はあたし一人だけ。
時刻は16時49分。
外は夕焼けが綺麗でおもわず見とれてしまう。
あたしの席は窓側の一番後ろで、簡単にサボれるような席だった。
窓の向こうを見ると…景色は美しい空。
空はどこまでも続いていて綺麗だった。
何もかも許せるような広さ。
この空の向こうにいる弟は。
どうしてるんだろうか―?
寂しい?
怖い?
怒ってる?
笑ってる?
あたしは俯き、何度も何度も考えた。
あたしの弟は―…。
視界にはタイルが見えていくつもの傷が残されている。
もちろん、タイルが割れているものが多い。