すきだけど?
柏原くんなら、線引きをちゃんとわかってるこの人なら、‥詳しくいってもいいかな。
「‥あんま素直になれないんだよね」
ぼそっと呟くようにゆうと、さっきのあたしのように目だけでうながしてきた。
「甘えるのが下手なんだよね、ようするに」
苦笑しながらさっき頼んだ食べ物をつつく。
「付き合ってる時はちゃんとすきなんだけどね‥ムリだなって思ったら即別れるタイプだし」
「よくわからん、とかゆわれておわるんや?」
そう、と軽くうなずいて
「ゆわないあたしが悪いのかも知れないけどねー‥でもそれでもわかってほしいって思うのは怠慢かなあ?」
「‥んー、それはちゃうんやん?」
「え?」
意外な返答に思わず目をしばたいた。
「相手も柊さんにちゃんときこうとせぇへんのやないか?わかろうとする努力せんでわからんゆうのはそれこそ怠慢や」