今夜,君と…。
「よ!」


体の力が抜ける。

こいつ何考えてんやろ…



「ひさしぶり!」

皮肉を込めても大輝は気付かない。


「明日,会える?…てか今日かあ!!」

「はは!別にいいけど。」

「んじゃ待ってる。」


うん。
来いってことやね。



電話が切れて,少しドキドキした。


また元の曖昧な2人に戻るの?


それとも2人はおしまい?


…始まってもいないけどさ。



どっちでもいいから早く会いたかった。


ぬくもりがなきゃ,あたしは安心できないから。






あの時。



行かなきゃ良かった?





ねぇ大輝。

真実を知るには,まだ少し準備が整ってなかったんだよ。
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