君しかいらない



コンコンッ。


元気なノック音が小さな病室に響き渡ると

あたしは時計を確認して、たまらなく嬉しい気持ちになる。


「どうぞ」

声をかけてる途中で、すでにドアは開きかけていて

隙間からちょこんと顔を覗かせた真琴が笑う。


「赤ちゃん見せて」

「こっちにおいで」

あたしの手招きにつられるように、急ぎ足であたしの腕の中にいる赤ちゃんの顔を覗き込む。



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