キミ専用テレパシー




それから、本屋に行ったりしたけど、あの子の事が頭から離れなくて、ずっとモヤモヤしたまま。


それが、神田くんにも伝わってしまったみたいで、別れ際に


「今日、楽しくなかったですか?」

と、言われてしまった。



「え?楽しかったですよ、すごく。」


「ずっと何かを、考えてるみたいだったし。僕に聞きたい事とかあれば…。」


「な、ないです!ハイ、大丈夫ですから。本当に…。心配かけてすみません。」



電車の時刻が迫っていたのと、これ以上聞かれたら“雪ちゃん”の事を聞いてしまいそうだったので、お礼を言って一方的に別れた。


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