キミ専用テレパシー




「生意気な事ばかり言う君には“これ”あげませんよ。」


「え?」



神田くんがベッドの上に置いたのは2枚のチケットだった。



「何ですか?これ。」


「水族館のチケットです。知り合いから頂いたんですけど、一緒にどうですか?」


まさか、これってデート…?


スイーツを理由に出掛けた事はあるけど、普通に遊びに誘われたのは初めてで、正直すごく驚いた。


「いいんですか?せっかくのチケットなのに、私なんかと一緒で。」


「ほら、そんな事言ってないでさ。今日のお礼ですから。」


「じゃあ、お言葉に甘えちゃいます!」


「じゃあ、お言葉に甘えられます。」


2人で変な会話をしながら、予定を立てていると、とっても大事な事に気づいてしまった。



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