キミ専用テレパシー
「あのね、今度ね。学校の近くに出来たケーキ屋でケーキのキャンペーンやるらしくて。」
「キャンペーン?!なに?!」
「えーっとね…。カップル限定のケーキがあるんだって。」
カップル…。
その言葉を聞いた瞬間、嫌な予感がした。
「あのー…。私、彼氏いない…。」
「わかってるってばぁ。あたしと隆弘と行こう?そしたら食べられるよ。」
「さ、3人で……?」
いくらスイーツの為とはいえ、カップルと一緒に出掛けられる程、私のハートは強くない。
「あー…。気まずい?」
「うーん。ちょっと、ね。」
千香は、うーん、と少し考えてからいきなり大きな声を出した。