キミ専用テレパシー
「ど、どしたの?!」
「いい事思いついた!明日話す!じゃあね!」
千香は言いたい事だけ言うと一方的に電話を切ってしまった。
「えー…。」
少しばかり、なんだよー。と思ってしまった。
「いい事、か。」
正直、千香の言う“いい事”は
今までいい事だった事がない。
例えば、学校の掃除をサボる作戦だとか、抜け道を思いついたりだとか。
結局、掃除の作戦は失敗に終わったし、抜け道はガタガタの道を歩かされた。
だけど、千香といると先生に怒られたって、ガタガタの道だって楽しくてしょうがなかった。
「今回は期待してみよっかな。」
少しウキウキ気味に家へ帰った。