君のホームランで、連れてって!!
「なぁ~に!! 憧れちゃってんのか!? この坊主!!」
ドカッっと不二の頭に乗っかった。
「皆!!」
グリグリと頭を殴り殺す皆。
「へへん♪」
皆はそう言って鼻をこすった。
「なんだよ!? コイツ・・・」
不二が迷惑そうに顔を上げた。
「ごめんごめん。この子は私の友達の、み・・・」
菜緒が皆のことを紹介し終わる前に、皆は
「何だって!? おいコラッ。初対面の人に向かってコイツだと?」
皆は男気が溢れていた。
「は!? だから、何だよ? 悪いか?」
不二はまた同じ方向から皆を見上げた。
「だから、私は第一話から全然登場してないの!!」
そう言って、菜緒の方に近づいた。
「皆・・・ちゃん?」
にこやかに、冷や汗をかきながら菜緒は笑った。
「へへーん☆」
皆は胸を張って見せた。
「久々の登場の皆だぜ!!」
ノー天気な皆の行動についていけない悠は、今いた場所を少し離れた。
菜緒は必死に皆を抑えた。
「何だ・・・マジコイツ」
不二も嫌そうな顔をして耳をふさいだ。