2匹の蝶々


「ねえ、いっしょにとばそうよ」


そう言って、心は俺にタンポポを見せる。


「うん」

俺は頷いて、心の傍に寄った。


俺の頬に、心の頬が当たる。


「せーのっ、でふくよ」
「うん」
「「せーのっ」」


フウッ…


タンポポの綿毛は、空に舞った。


「わあ、すごい」


それを眺める心はとても可愛くて。


俺は思わず、心の頬にキスをした。

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