2匹の蝶々

「心…手伝ってあげ…」
「もう、いい」


心は即答して、スカートをはいて慣れた手つきで3回折った。


ミニとは言わない微妙な長さ。


「ごはん出来たわよー」

下からお母さんが呼ぶ。


「「はーい」」


着替え終わった心と下に降りる。


「う…」

と、階段を下りたところで心は下腹部を押さえる。


「…どした?」

もしかして…


「お腹…痛い」

やっぱり。


ヤった後って、痛いらしいな。


「大丈夫か?」

俺は心を支える。


「痛いよお…音が優しくしないから…」
「無理言うなよ。あれでも優しくヤったぞ?」
「ヤった言うな」


心は俺の肩を持ちながら、リビングへ向かう。


「今度はなるだけ痛くないようにするから」
「嘘だあ…」

なんて、親に聞かれてはいけない話をしながら。


俺と心の秘密。

一生、誰にもバレなきゃいいのに。


…でもそれは。

無理な願いだった。


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