2匹の蝶々


「…おかあさん?いん?どうしたの??」

気づけば、心が不安そうな顔でこちらを見ていた。


「こころ…」
「何でもないのよ。さあ、おやつ食べたなら、お部屋に戻りなさい」


お母さんからはさっきの表情は見られず。

いつもの優しい笑顔に戻っていた。


俺はまだ幼かったから、分からなかったんだ。

お母さんが怒った理由なんて。


分かりたくもなかったんだ…

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