恋愛一色
俺の本当の両親も思わなかったのだろうか?


一人いなくなるだけで寂しく感じるということ。



また…考えてしまった。
考えたくないのに…



『響?』



母さんは立ち止まっていた俺を変に思い、肩を揺さぶった。



『…何でもないよ!』



俺は牛乳を一気飲みし、自分の椅子に腰かけ、朝食を食べ始めた。



一人になるとやっぱり考えてしまう。


この変な癖…直らないかな?



俺は白い光沢のあるご飯を一口食べては考え、食べては考えをずっと繰り返していた。



『響?なにを考えているの?最近ぼーっとしていることが多いわよ?』



目の前で朝食を食べている母さんが心配したのか、俺に話しかけてきた。



俺は偽った笑顔を見せて母さんを安心させた。



母さんに…知られたくない。



そしたらきっと…俺はまた一人になってしまうから…
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