君の瞳が愛をささやく
俺は莉緒の部屋を飛び出し、臣がいるリビングに駆け込んだ。


「なんで急に留学したんだ?
俺何も聞いてなかったし…
別れるなんて…」


俺は叫ぶように言いながら臣に詰め寄った。


「陸兄、陸兄!
お願いだから、落ち着いて…」


気が付くと、臣が泣きそうな顔で俺を見つめていた。


「…ごめん。」


俺はソファーに座り、頭を抱えた。


「…陸兄、ごめんね。
姉さん…言い出したら聞かない人だからさぁ。
だから…ごめん。」


泣きたいのはこっちだったのに、臣が今にも泣き出しそうで、俺は妙に冷静になれた。


「臣が謝ることないよ。
莉緒はきっと分かってたんだな…
恋人同士のまま離れるなんて、俺が堪えられないって事。」
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