ADULT CHILDREN
その日、先にマンションに戻った私に佐藤さんから電話があった。



けど、私は電源を切りそれに応えようとはしなかった。



帰って話しかけてくる佐藤さんをとにかく無視し続けた。



それでもいつものように簡単には引き下がらない佐藤さんに



「やっぱり信じさせるなんて無理なんだよ」



「うそつき」



「もう家に帰る」



「口だけなんでしょ」



そうやって否定的な言葉ばかりをぶつけていた。

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