ADULT CHILDREN
店についたら電話して。


バイトに何か言うなら私を通じて言って。


知らない番号の着信は出ないで。


目線で女を追うのもだめ。


お店に本当に一人でいるならずっと電話を繋いでいて。



佐藤さんは全部聞いてくれた。


嫌だなんて一言も言わず私の要求すべてを呑んだ。




「これで信じてもらえるなら楽勝」



そんな風に笑顔を見せる余裕まで伺わせていた。


そしてそんな生活が当たり前になったある日、私は佐藤さんに喧嘩を売ってしまった。

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