ADULT CHILDREN
睨みつけられた母は目を逸らし
その場から去っていく。


父は私を抱えて部屋まで運ぶと何か悩みがあるなら言いなさいと言ってくれた。


父の優しさは、例え嘘だったとしても嬉しかった。

けど、それ以上にこれまでにないほどの怒りが込み上げてきた。



もう二度といい子になどなるものか。


あんな奴の為に言う事を聞いてやるものか。


覚えてろ。



これまでの苦しみを何倍にもして返してやるからな。







私の心から母に対する愛が消えたこの日。



母と私の戦争の幕が開いた。


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