真面目な不良くん!?





あの日から3週間がたって、
神崎くんの悲しそうな顔は
未だに頭の中で鮮明に蘇るが
あの事件自体は薄れつつあった。





だけど――




「見つけたよー子猫ちゃん♪」




夏期講習を受けている塾から出た瞬間
目の前に男4人が立ちはだかった。






…この人たちッ!!!




忘れかけてた記憶が一気に蘇る。






「今日は、神崎くんに用あって
君知り合いだったっぽいしさぁー、
オトリにさせてもらうねッ♪」



そう言われ腕を引かれる。





「や、めて!」



「静かにしないとー♪」



面白そうに男の人たちは
アタシの腕を力強く引っ張り、


「ンッ、ンンンーッ!!!」


口を手で塞がれた。





「静かにしてねーと殴るよ?」



ッ!



どうしてアタシ、
最近こんな事にばっかり
巻き込まれちゃうの?



< 183 / 368 >

この作品をシェア

pagetop