真面目な不良くん!?
あの日から3週間がたって、
神崎くんの悲しそうな顔は
未だに頭の中で鮮明に蘇るが
あの事件自体は薄れつつあった。
だけど――
「見つけたよー子猫ちゃん♪」
夏期講習を受けている塾から出た瞬間
目の前に男4人が立ちはだかった。
…この人たちッ!!!
忘れかけてた記憶が一気に蘇る。
「今日は、神崎くんに用あって
君知り合いだったっぽいしさぁー、
オトリにさせてもらうねッ♪」
そう言われ腕を引かれる。
「や、めて!」
「静かにしないとー♪」
面白そうに男の人たちは
アタシの腕を力強く引っ張り、
「ンッ、ンンンーッ!!!」
口を手で塞がれた。
「静かにしてねーと殴るよ?」
ッ!
どうしてアタシ、
最近こんな事にばっかり
巻き込まれちゃうの?