あなたの大切なもの
第五章

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イラつきが溜まりに溜まったあたしは、最終的に爆発し、ドンドンと地響きが今にも鳴りそうな勢いで階段を上がり、部屋へ入った。
ベッドの上に座り、今日起こった出来事を思い返してみる。

綾女のあの態度が、何回も頭の中に出てくる。

もうええ、あんな奴もうええ。
シカトするに限るわ。
なんなん? 
ゆわんでも自分の気持ちは、あたしに届いとうとでも思っとったん!?
意味分からへんっちゅうねん。
あたしはエスパーとちゃうし!
ゆってくれな分からんし!

イライラしてベッドに潜りこんだ。

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