月と太陽とオオカミとクロネコ
『へ?』

 えぇ!?

『いや、深く考えなくて良いから。俺が言いたかっただけだし……返事とか、期待してねぇから』

 頭の中に、言葉が入ってこない。ううん、入ってきてるけど、反響してしまって、理解が追い付かないカンジ。

『ウサちゃん……は?』

 やっと言葉が出た。

『は? ウサギ?』

 オオカミくんはキョトンとした。

『ウサちゃんが好きなんじゃないの?』

『誰が? 俺が!? ウサギを!? アイツはただの幼馴染みだから! そんな風に思ってたのか……』

 オオカミくんは、驚いて、慌てて、それから何だかガッカリして、溜め息をつきながらしゃがみ込んで、頭を抱えた。
 そのまま私を見上げて言う。

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