Dangerous city
果たして俺達3人だけで、この大群を突破する事ができるのか。

ジリジリと狭まる包囲を突破しなければ、ここでハルカと八戸は錯乱者の群れに犯し尽くされ、俺は嬲り殺しに遭う。

そんなの真っ平御免だ。

「恭一…!」

背後でハルカが俺の腕をギュッと握り締める感触。

…こいつだけは守らなければならない。

俺や八戸と違って、ハルカはこんな血生臭い修羅場とは無縁の人間だ。

運悪く巻き込まれてしまっただけの一般人なのだ。

イカレた錯乱者達に犯し殺されるような謂れはこれっぽっちもない。

守らなければ…。

俺の命に代えてでも…!

「仕掛けるぞ、八戸!」

俺はべレッタを構え、その引き金を引き絞る!

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