HEARTY DAYS
「5回」


1秒以上の間を空けずに即答した。


答えには自信があるし、それだけ私たちは毎日のようにここへ来ていて、すでにお気に入りの場所になっている証拠なのだ。


「会った時に比べて、アサさんは随分明るくなりました。それに学校に行きたくないとも言わなくなったようだし。……事件のことはもう忘れましたか?」

「えっ? ううん……忘れてないよ。でも、今なら話せる」


本当に唐突で、笑いと驚きが混ざった返事を返した。

地面に足を着いて、段々と速度を落として止まった。
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