世界で1番愛してる


お母さんが入院してる病院から直接涼太の家を尋ねてみても涼太もママもいない。


本当に何かあったんだろうか…


不安だけが押し寄せてきて、小さく息を吐いてから踵を返した。





―――――――――
―――――――





涼太の家から私の家までの道に一件だけコンビニがある。

いつも涼太や涼太の友達が集まって騒いでいるコンビニ。


今日も例外なく、涼太の友達が集まって騒いでいた。



「シズちゃーん?」

「………シゲくん?」

「久しぶりだなー。元気だった?」


数ヶ月振りに会うシゲくんは赤い髪から黒い髪に変身していた。
それでも笑った顔は可愛いけど。



「そう言や……リョウ大丈夫なの?」

「涼太?何かあったの?」


突然出てきた涼太の名前に無意識に声が大きくなった。

大丈夫、って…やっぱり何かあったんだ。


だから連絡とれないの…?



「いや、俺も人づてだからよくわからんけどさ……なんか入院してるって話なんだよな。」

「どこに!?」

「え…確か………第一だったかな…って、シズちゃん?!」


気づいたら走ってた。

涼太が入院?

事故?それとも病気…?



ずっと感じてた嫌な予感はもしかしたらこれだったのかもしれない。



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