世界で1番愛してる

次の日、私はお母さんの病院に行って涼太の事を話した。

涼太の傍に居るって決めた以上、家に帰るにしても遅くなったりもするだろうから。



「……そう。涼太くんも…」

「お母さん…私っ、」

「辛くても逃げたりしたら駄目よ。逃げる位なら一緒にいるのはやめなさい。」


厳しい言葉だった。

私なんかよりもずっとずっとお兄ちゃんと一緒にいたお母さんは、どれだけ苦しいかをよくわかっていたから。

だからこう言ったんだと思う。


でもね…、

私は逃げようなんて思わない。

決めたから…涼太と一緒に未来を見るって決めたから。



「静音が決めたならお母さんは応援する。辛くなったらいつだって話しを聞くからね。」

「……ありがと…お母さん。」


お母さんの娘でよかったって思う。

私が今まで何をしても応援してくれた。

私が悪い事して学校から呼び出されたりしたら必死に頭を下げて謝ってくれた。


私は…親不孝なのかもしれない。

親よりも涼太を選ぶんだから。



でもね、


今しかないんだよ…。

今しか一緒に闘えないんだよ。



だから…許してね。

お母さん。





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