世界で1番愛してる
ベッドに座るとギシギシと音を立てる。
ここで初めて涼太に抱かれたんだっけ…。
涼太は慣れてたけど、私はなにもかも初めてで…戸惑ったな。
一年前を思い出しながらママからもらった茶封筒を開けて中身を取り出した。
中からは紙切れ。
開けば汚いようで意外に読みやすいなれ親しんだ字がズラリと並んでいた。
一つ、深呼吸をする。
手紙なのに、妙に緊張した。
「あ、字間違ってる…」
1番最初の拝啓、なんて気取った文字を書こうとしたのか…
拝啓が背啓になっている。
「……涼太らしい…っ」
目の前が少し滲んだけど、目を擦って汚いけど読みやすい文字を目で追った。