Holy×Kiss~闇の皇子より愛を込めて~【吸血鬼伝説】
「……っ!?
 や……め……!
 んっ……!」

 僕は。

 凛花の唇をそっと誘導し、僕自身の唇に口付けたのだ。

 そして。

 舌が。

 「キス」の名を借りて、凛花の口腔を犯す。

「や……め……て……」

 凛花の切れ切れの訴えを、僕は聞かなかった。

 例え命をかけても、凛花を守ってやりたかった。

 それは、真実だった。

 嘘はなかった。

 しかし、一方で。

 こんな風に凛花を、手折ってしまいたかった。

 身体の渇きより、もっと渇いた。

 深く暗い心の疼きが、僕を突き動かした。

 今まで。

 僕に抱かれて、最後まで正気を保っていた女はいなかった。

 魅了が掛かりにくかった女も。

 他に、何か大切なモノを持っていた者も。

 その行為の後には皆、熱に浮かされ、潤んだ瞳で僕を見た。

 僕だけを見つめた。
 
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