冷たい月
玄関のドアが閉まると
『やっと2人になれた』
そう言いながら
良治がキスしてくれた
リビングのソファーに
座ると良治が
小さな箱を私にくれた
『記念日のプレゼント』
『ありがとう』
開けてみると
そこには指輪が入っていた
……?!
『この石は
ムーンストーンって言うんだ』
『ムーンストーン?』
『左手貸して』
左手を良治の前に出すと
指輪は何故か
中指に
『何で中指?』
『薬指はプロポーズまで
取って置きたいんだ』