青蝶夢 *Ⅱ*
彼の悲しみ

計り知れない

知られる前に・・・早く・・・

「また、すぐ逢えるさ」

私達は、こうして間違った
愛の虜になる。

今ほど、自分を愚かだと
想った事は無い。

私に抱かれて笑う、娘の顔を
見ながら、私は気づいた・・・

もう、終わらせよう。

そして、私から

芳野を解放してあげよう。

いつものように、芳野からの
連絡を待ち、彼に逢いに行く
と告げた、私。

いつものように、母に
電話をした私。

繋がらない電話・・・

「どうしよう・・・
 どうしたらいいの?」

イライラ、苦しい胸
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