青蝶夢 *Ⅱ*
伊吹に言われた物を、タンス
から取り出す私

いつものように白いハンカチ
も添えてベッドに置いた。

伊吹は、ジャケットをベッドに
脱ぎ捨て、白いワイシャツの
ボタンを外して行く。

私は、彼が脱ぎ捨てたスーツの
ジャケットを手に取る。

仄かに香る・・・

ローズ系のキツイ

香水の香り・・・

このまま、クローゼットに
仕舞う事はできない。

クリーニングに
出さなくてはいけない。

ハンガーに吊るす事をやめた
私は、その上着を手に持つ。

この香り、女性?

違う・・・
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