黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅰ
‐咲希斗side‐
美都ちゃんと理事長に連れられ、ホテルに戻ってきた僕たち六人。
自分たちの部屋には戻らず、理事長の部屋に連れてこられた。
理事長だからなのか、部屋が僕たちの部屋よりも一回り広い。
僕たちの部屋もスウィートルームなのに…。
って、今はそんなこと思ってる場合じゃないよね。
まったくもー。
僕、こういう重い空気大嫌いなんだよね〜。
気まずいしさ〜。
こんな空気にしたの、つっくんのせいだからねっ!
ソファーに座り、理事長が口を開くのを待った。
「……あのな。
月夜は、確かに青龍の幹部だ。
けどな?
ハッキリ言うが、
月夜は青龍のお前らよりも、理人たち5人のほうが大切な仲間なんだよ」
……――え?
つっくんは、僕たちよりも、あの5人のほうが大切なの?
確かに、一緒にいた時間は僕たちのほうが短いよ?
あの5人だって、友達だし大切なのもわかる。
でも、さ?
同じ、じゃなくて、よりも………?
………かなり、ショックだった。