黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅰ
耳にあてると、やっぱり、ツーツーと機械音。
「俺、駄目だったよ」
「僕も〜…」
「ちっ、俺もだ」
やっぱり、みんな駄目だったじゃん。
繋がったとしても、月夜くんが出られるかはわかんないし。
「月夜か」
………え?
声のした方をみると、携帯を耳にあてたままの暁が。
つ、つながったの!?
「溜まり場に、いつ来れる?」
「いや、ちげえ。
何もねえよ」
月夜くんの声は聞こえないから、月夜くんがどう返事したかはわかんない。
でもさ、暁。
月夜くんをここに呼ぶんじゃなかったの?
「アイツら、…特に咲希斗と來希が〝寂しい〟ってうっせえんだよ」
「……俺も」
「お前がいねえと、…もの足りねえっつーか、つまんねえ」
……ま、待って。
咲希斗と來希が寂しがってたのは知ってる。
けど、暁も!?
俺だけじゃなく、咲希斗たちも驚いてギョッと暁を見る。
そんな俺たちに気付いたのか、月夜くんが何かを言ったのか。
暁は顔をほんのり赤らめて、
「っ、いや、今のは忘れろ。じゃ」
そう言い、電話を切った。
赤いのは頬だけではなく、耳も。
耳なんて真っ赤だ。
暁がこんなんになるなんて、今日は珍しいこともあるもんだ。
意外と見かけによらず、恥ずかしがり屋さんだったんだね〜。
新発見だ。