バトルロワイヤル
「亮ちゃんありがとう!!」真弓はうまそうにおにぎりを食べる。
オレはしかたなくいかのするめをしゃぶることに…。
「ちょっとお湯作ってくるわ!!」児玉はカップ麺を持ってお湯をわかしに行った。
「…亮ちゃん…。ありがと…」真弓はまたお礼を言った。
「ん?だからいいって!…うまい!!」オレはいかをしゃぶりながら“うまい”と叫んだ。
人間お腹が空きすぎると何でも旨く感じる。
「そのことじゃなくて…、いつも守ってくれて…。こじゃまもだけど…。」真弓は急な言葉にオレは照れた。
「まぁ女だからっていうか幼なじみだからっていうか……まぁ男が女を守るのは当たり前だろ?」オレはいかをずっとしゃぶっている。
「…ぅん。ありがとう。私ね、嬉しかったんだ。愛以外に私のことをこんなに思ってくれてる人がいるなんてわかったから…。」
「愛って松田のことだよな?」
「うん。そうだよ。」
(ゴクン……ズキンッ)オレはいかを飲み込んだ瞬間胸が苦しくなった。
「私、幼稚園でいじめられてたんだ。」
「えっ!?」
違う幼稚園だったから知らなかった。
「けど愛は私を守ってくれた…。」
そこで真弓はオレの知らない過去を話してくれた。
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