バトルロワイヤル
「確かにこのムービーに映ってるやつらの首輪は外れてるけどなぁ…」児玉はどこか疑っている。
「……今はこの高校からハッキング方法を世界に流してるらしい…。」大野はパソコンに映る松嶋を見た。
「……でも誰がするんや?」児玉はあたりを見回した。
「オレは絶対嫌やで!!」
「薬師寺!?」
薬師寺はしゃがみこんだ。
「オレは紙本さんみたいになりたくない!!……恐いんだよ…。」見ると薬師寺の体は震えていた。
「…わかった。薬師寺。オレがやるよ…。」オレは前に出た。
「……山川…!」
「亮佑!?」
「亮ちゃん!!」
「このままじゃ決まらないだろ?それだったらもぅオレがするよ。」オレは優しく真弓に向かって微笑んだ。
「…いや、亮ちゃんやめて!!首輪なら私が…」
「オレだ!!…オレがやる!」児玉は言った。
「…こじゃま?」
「オレには家族も何も失うものは何もない…。だからオレにやらせてくれ…」
「………」
「…大野、頼む!」
児玉がそう言うと大野はワイヤレスを児玉の首輪につないだ。
「ではいきますよ…」
「…あぁ。」
「…wb524っと」
(ピッ…ピッ…ピッ…ピッ)
点滅が始まった。
(ピピピピピピ…)
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