バトルロワイヤル
「来いよ糞(ファッキン)デブゥウ!!」児玉は走ってくる小太りの中塚に向かって叫んだ。
(ダダダダダダッ…)
ついに中塚は児玉の横を通った。
(……―――…)
児玉には一瞬時が止まったように思えた。
「待てやこらぁあぁあ!!」
中塚は目の前の児玉を無視して走っていった。

「…何で目の前のオレを襲わんねんやろ…」
「…早く来いよ。そこのデカイの…。」林道はテラスの上で鎖を揺らしながら待っている。
「………。」
児玉はゆっくりと窓に足をかけ、林道の所へ行った。
「…はじめまして…、林道師連さん…。」
「…こんな後輩にまで知られてるとは光栄だな…。」
児玉の顔には冷や汗が流れている。


―校舎2階――階段―
「うわぁあぁあ!!!」
「待たんかぁあぁあ!!」
オレ達は中塚に追い掛けられていた。
「あいつデブのくせに足速いやないか!!」徳光は走りながらオレに言った。
「デブって言うなぁあぁあ!!」
中塚は叫んだ。
(ヤバい…。本間に速い…。少しずつやけど距離が…詰められてる。)
階段の1段ずつ中塚はオレ達の距離を詰めてきた。
「うわあぁあぁあ!!」
(ダンッ…)
オレ達は扉を蹴り開け外に出た。
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