バトルロワイヤル
(バンッ…ガン)銃弾がどこからか放たれピアノにあたった。
「みんなピアノの脚んとこ入れ。」児玉は少し小さな声で言った。
「はぁはぁ…」真弓の呼吸が辛そうだ。
「……仕方ない。これが普通やろ。いきなりこんな戦い普通に耐えれる方がおかしいわ。」健太は言った。オレも同じことを思った。
「…じゃあオレはおかしいな。」児玉は下を向いて笑いながら言った。
「冗談とか真弓は言ってられる状態じゃ……」
(バンッ)
「うわっち。」オレの足と足の間に銃弾が放たれた。
「スナイパーか……。それもスコープ付きの。」オレ達はピアノの奥に進みながら児玉の言うことに耳を聞かせた。
「……また戦うの?」真弓が声を殺して言った。
「あぁ…。さっきより強いぜ。」
「池野はここで隠れとけ。」
「てか児玉は何でスナイパーのスコープ付きってわかったん?」オレは聞いた。
「最初の発砲の時、黒のこのピアノに赤色のレーザーみたいなんが写った……。…んでオレらが隠れたらまた発砲してきた。的確な場所に。」
「でもオレの足じゃないで」
「おどしだ。まだ向こうはオレらを様子見している。真弓が言う通りまだ話し合いの余地がありそうだ。」
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